キャリア形成・両立支援

研究支援員制度インタビュー vol.1

Interview with 研究支援員: 劉 佳璐(リュウ カロ)さん

どのような支援をしていますか?支援している内容を具体的に教えてください。

主に、実験、データ処理、後輩学生への指導と補助を行っています。 実験にかなり時間を要し、また、1 人では実施できない実験もあるので、その補助や指導に携わることが支援している時間のなかで一番多くを占めています。 実験は朝早くから夜遅くまでになることもあるので、崔先生とともに作業することもありますが、自分がメインとなって、他の学生と一緒に作業をすることもあります。

ご自身の研究分野について教えてください。また、将来どのような方向にすすみたいですか。

本学の修士課程において、スラグ混合土の地盤材料としての適用性に関する研究をしていました。 博士課程では、地下水上昇によるトンネルの安全性について研究を行う予定です。 大学を卒業後、就職もしましたが、やはり研究がしたいと思い来日し、本学の大学院へ進学したので、将来は、日本、もしくは母国ので大学の教員として研究や教育に携わりたいと思っています。

劉 佳璐(Liu Jialu)さん(都市イノベーション学府 博士課程)

H31(R1) 春学期,R1 秋学期,R2 秋学期において、研究支援員として活動


支援員をしたことで、ご自身の研究に活かされた点などはありましたか。

学生への指導中に、気づいた問題や疑問などを、自分の研究テーマにも活かすことができ、また、自分の研究と異なるテーマなどに関わることで、知識の幅を広めることができました。 いままで指導してきた学部や修士の学生は、6~ 7 名います。なかには、留学生もいるので、研究室は、日本語だけではなく、英語などで会話をしています。 指導してきた中で、気づかされたことやディスカッションすることで、新たな研究テーマが見つかったり、自分の研究につながったりしました。

研究支援員制度について、何か改善して欲しい点はありましたらお聞かせください。

特に希望な点などはなく、制度については満足しています。 しいて申し上げるなら、手続き書類など、押印の必要がなくなるとありがたいです。

Interview with 研究者: 崔 瑛(サイ エイ)准教授

先生のご専門や研究内容についてお教えください。

専門は、地盤工学で、主にはトンネルの長期安定性に関する研究と、河川堤防の浸透安全性に関する研究を行っています。 特に、トンネルの長期安定性に関する研究では、民間企業と共同研究を実施しており、現場計測・検証などを通じて、研究成果の現場への展開に力を入れています。

研究支援員制度を利用したきっかけをお聞かせください。

本学に赴任して1 年後(2018 年秋)、学生数が急激に増えたことと、様々な装置を新規導入することになり、勤務時間の大半を実験室での作業に追われた為、 論文作成や他の研究活動が後回しになっていました。その時、本学のメール案内で本制度を知り、実験の指導等を支援員にお願いすることになりました。

崔 瑛(Cui Ying) 准教授 ( 都市イノベーション研究院)
京都大学 工学研究科 都市環境工学専攻 博士課程 修了 

専門:地盤工学
2017年2月~ 横浜国立大学 都市イノベーション研究院 所属

支援員にどのような支援してもらっていますか。

主には、実験の実施やデータ処理に関する指導や補助をお願いしています。本研究室で実施している実験は、習得するまで時間がかかるのと1 回の実験に長時間を要しています。 なかなか学生に教える時間が取れないために、研究の進捗が遅れる場合があり、支援員にこれらをお願いすることで教員より研究そのものについて考える時間が増え、研究の質の向上につながった と思います。制度を利用する以前は、子供を預けて遅くまで実験していましたが、安心して実験や指導を任せられる劉さんが支援員として携わってくれて、大変助かっています。

研究支援員制度を利用されていかがでしたでしょうか。

研究の質を向上させるのに欠かせない制度だと思います。
子育てを平行する教員としては、どうしても研究時間が制限されているのが実情です。支援員の支援の下で、私は研究全体のマネジメントや論文の作成等にかける時間を増やすことができ、研究室の安定な運営ができるようになったと思います。 さらに、より多くの学生の研究を指導することも可能となり、現在は支援制度を利用する前の約3倍の学生を指導することになりました。

今後、この制度について改善して欲しい点などありましたらお聞かせください。

研究支援員制度には非常に満足しております。私の場合は、学生を支援員として雇用しており、非常に助かっております。
支援員になった学生は、支援を行うなかでかなり成長できたと思うので、特に今後、研究職を希望する学生等については、研究支援員として 従事したことが、キャリアとして残せる身分として、「○○研究員」という名称、位置づけにしてもらえると、本人のメリットとなり将来へつながると思います。

Interview後記

崔研究室(土木工学棟)は、『土木女(どぼじょ)』という言葉があるように、まるで姉妹のような、お二人の柔らかい優しい雰囲気につつまれた研究室でした。
また、研究支援員制度を実施する側として、研究室の様子や具体的な支援内容等、利用している方や支援者の方のお声を、直接伺うことの大切さを実感しました。
崔先生、劉さん、ご協力ありがとうございました。

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